ある日のコトホギ。
カリプソ新所沢店でのイベント「インプロビゼーション的はるの宴」がお開きになった昼下がり。
ひさびさに人の集まるイベントに居合わせた私は、めでたい気分の余韻に浸りつつ、さてお茶でもしようかと油断していたところ、ちゃびえさん音頭のもと、くりさん、とうじろうくんたちが、大振りの花塊を運びはじめた。
まちなかをいわい移ろう花神輿。お囃子こそないものの、彼らの様子を目の前にすると、時空を超えたお祭りの行列でも見つけた子供の心持ちで、私は訳も分からずついてゆくのだった。
最初についたのは
まちの景色を新陳代謝しているアイテムの数々。
誰かの纏っていた風景の記憶が、また別の誰かの人生に織り込まれて行く。
本日の道先案内人であるふたりは、船乗りが航海に伴うという希少な猫のような、あるいは、まちのラッキーチャーム。日々植物と対話しているふたりは、自身が花に変容していくさなかにあるようだ。
見たり編んだり繋いだり。
眼差しの先に、次は何が飛び出してくるのか、
界隈の素敵なイベントではいつも姿を見かける彼の、シャッター音が時空と時空を繋ぐ楽器の音のように聞こえた。
時の合間を縫うように、
私はなぜ今ここにいるのだろう。思えば不思議な瞬間だが、このときはそんな疑問を感じるまでもなく、時間の粒子が宙を舞うように、その軌跡を追うように。
[新所沢PARCO]へ渡る道。
何気ない普段の日の通りも好きだけど、今日の華やぎは格別だ。
まちの生態系。
遊水池に棲みつく水中生物のように、ここにしかないミネラルを求めレアキャラたちが姿をあらわす。
しばし身を潜め、かれらの息遣いに耳を澄ます。
再び、懐かしい路地へ。
時間と空間 音楽
交わされる言葉と音楽の間、流れる時間、
お喋り、演奏、レコード、記憶、
かしまし3人娘たちと。
曳航は続き、聖俗の谷間を逝く神輿。
戻ってみると、なぜか店内ではチャビさんの撮影会が執り行われている。
みんなはどこに行ったのだろう。
線路の向こうにあるお店で、アフターパーティーがあるらしい。一見すると静かなのに、この日新所沢のまちなかには、なにか生命エネルギーの蠢く気配が満ちていた。
地球儀で言えばどの辺りだろうか、赤道に近い感じの音楽が続いたDJのあと、演奏が始まった。
ライブ いくつもの夜 音楽 つながり
再び合流した仲間と他愛もない話をしては、乾杯した。